温度計を使う時に注意が必要なのが、センサーの位置です。
温度は物体で一定ではなく、場所によって違います。部屋の温度を測る時でも場所によって大きく変わってきます。そのため測定する位置をしっかりと決めないと意味のない測定になってしまいます。位置を決めるためには温度計を使う目的が重要になります。加熱したものが規定の温度まで上がっている確認する時には、最も熱の影響を受けにくいところにセンサーを配置する必要があります。
加熱しやすい場所につけてしまうと温度が上がりきらないところができて、リスクとして残留します。直接測れないようなところは何度か実証実験を行い、他の場所との関係性を把握します。ある点の温度に度でぐらい補正すればその点の温度になるのかわかれば、直接測ることができなくても問題ありません。室温を測る時にも、変化が激しいところや条件の悪いところにセンサーを設置しておくと安心です。温度計は見やすいところに置いておいて、複数の測定点で温度管理をします。
冷蔵庫なら冷えにくい場所を測定しておきます。管理すべき範囲が決まっているような時には、上限と下限に達しそうなところを複数測定する必要があります。限度となる温度よりも少しずらしてアラームをセットしておけば、温度の逸脱を防ぐことが可能です。これらの測定データは記録として保管する必要があり、いつでも遡って確認できる状態にしておく必要があります。万が一、製品に不良があった時の原因究明の役にたちます。